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第2回「ヒューマン・チェーン」(人間の鎖)
教育基本法改悪反対!
―少年法改悪反対、改憲手続法と共謀罪の新設反対―

「ヒューマン・チェーン」で国会包囲!! »案内チラシPDF
日時:2006年11月16日(木)17:00〜18:30  
場所:衆議院第2議員会館

17:00 リレートーク     坪井 節子さん(東弁) (4分20秒)
キャンドル・ヒューマン・チェーン
コール&トーク  コール (2分20秒間)
18:30 終了

 衆議院本会議にて、野党欠席の中、与党のみで教育基本法「改正」法案が可決された日の夕方、8日に引き続いて2回目のヒューマン・チェーンが開かれました。2回目の日程を決めるとき、まさかヒューマン・チェーン当日に強行採決がされるとは誰も思っていなかったのですが・・・。


 16日は17時前から、国会前は人で溢れていきました。みんなの思いはただ一つ。
「強行採決、許さない! 教育基本法改悪反対!」
 人はどんどん増えていき、前回の倍以上、5000人の大行動となりました。6時からは「教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会」とのジョイントイベントに。


リレートーク(池田香代子さん(翻訳家))
  • よほどの嘘がなければ戦争など起こせない(満州事変、トンキン湾事件、イラク戦争)。
  • よほどの嘘がなければ、変える必要のない法律を変えることなどできない。

    教基法はアメリカの押しつけだという嘘、タウンミーティングのやらせ質問という嘘。とくに後者は、権力がわたしたちの税金を使って、わたしたちにさして関心のない課題を関心があるごとくクローズアップし、しかも変えたいとのわたしたちの意思があるごとくに偽装した、ゆゆしき事件。
    これは、ユダヤ人がすべての経済社会問題の元凶との唐突な主張を掲げて、あれよあれよという間にナチスが台頭したことを連想させる。教育にはさまざまな問題があるが、教基法がその元凶ではない。
    藤原正彦は「いまの子どもは史上最低」と言い捨てた。教基法を変えたい政治家は、子どものモラルの低下を嘆いてみせる。しかし、11月6日に東京新聞の加古陽治記者が書いたように、50年前に較べて少年犯罪発生率は5分の1以下。子どもたちには、いまの子どもたちの5倍も凶暴だったらしい人びとからモラルの低下を糾弾されるいわれはない。「子どもの規範意識低下」は、教基法がらみの嘘のなかでももっとも許せない大嘘だ。
    カントは『永遠の平和のために』でこういう意味のことを言っている。「モラルある政治家は、国にとってなにが最善かをモラルを踏まえて考える。モラルを説く政治家は、自分の政治のためにモラルを利用しようとする」では、子どもを貶め、教基法を変えることを望む人びとの政治的思惑はどこにあるか。
    やらせタウンミーティングが皮肉にも雄弁に先取りしているように、政治家や官僚が人びとの心のありように無制限に介入し、そんな政治家や官僚に従順な、彼らの思惑を自分の考えであるかのような「態度」をとれる人間をつくりたいのだ。
    教育予算を、非エリートとされた者にはできるだけ使わず、限られたエリートにのみ集中したいのだ。
    この2点が、今回の教基法政府案のねらいだ。教育現場を評価でいまよりもさらにがんじがらめにしようというねらいも顕著だ。上からの評価に汲々とすることがすでにいま、学校をどんなに息苦しい場所にしているかは、未履修・いじめ隠し・児童生徒の自殺、その10倍以上の教師の自殺・精神疾患といった深刻な事態に明らかだ。国連は「子どもの権利条約」にしたがい、5年の間隔をおいて2度も、日本の子どもたちのストレスの重さを指摘し、改善を勧告している。相次ぐ自殺や自殺予告は、この世界的に見ても異常なストレスがあるところに、昨今の教育現場の問題が最後のひと押しとなった現象ではないのか。
    ことに自殺予告は、政治家や官僚にたいする子どもたちの批判ではないのか。1960年の梅雨、国会周辺でひとりが殺された。これまでも、子どもや教師たちはおびただしく命を落としてきたが、2006年の晩秋、それが加速している。これらの死者の数に陶然としている政治家がいるのではないか。衆議院第一議員会館と道を隔てて、厳重に警護された砦のなかに。これらの死者にたいし、教育現場の問題をゆがんだかたちでなぜかいまクローズアップさせようとした向きの責任はないのか。
    なぜなら、たとえば高校の未履修問題は、今年4月20日に毎日新聞ですでにくわしく報じられていたのだ。
    過去の歴史を顧みるとき、当時の報道に勇気づけられることもあれば、暗澹とした思いに駆られることもある。
    メディアのみなさん、歴史の検証に耐えうる報道を今してください。わたしたち市民も、後世の人びとの勇気を後押しできるような行動をとります。


 みんなで国会に向けての大コール。明々とたくさんのキャンドルが国会議事堂を照らします。
 参加者の皆さん、そして様々な理由で参加できなかった全ての皆さんの熱い思い。みんな、全然落ち込んでもいないし、悲しんでもいない。改悪を必ず阻止できる。
 この強い気持ちを胸に、みんなで元気を出し合って、そして元気を分け合ったヒューマン・チェーン。
 「少年法改悪反対!」の声も響き渡り、リボンもはためきました。
 さあ、まだまだ絶対、教育基本法改悪反対!
 この思いでつながって、改悪を阻止していきましょう。


− 子どもの育ちと法制度を考える21世紀市民の会 (子どもと法21) − 関連サイト 事務局通信
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